粉体塗装、焼付塗装、カチオン電着などの工業塗装のヒバラコーポレーション
カチオン電着塗装では被塗物がどれほど複雑な形状であっても、均一に塗料が付着するため、完成品に塗りムラが起きません。またゴミが付着し難く、液ダレも少ないため、高品質な塗装を実現できます。
カチオン電着塗装は電気的な制御(印加電圧/処理時間)により、塗膜を一定に保つことが出来ます。これは設定膜厚まで到達すると塗膜自体が電気抵抗になり、塗膜の析出反応が停止するためです。膜厚は15~50umまでの製品対応実績があります。
通常のスプレー塗装は塗着効率が20~30%程度になりますが、カチオン電着塗装はuf閉回路水洗システムにより塗料を回収出来ることから、塗着効率は約95%と塗料のロスが非常に少ない塗装工法といえます。
カチオン電着塗装は水溶性塗料を使用しており、大気汚染の要因であるvoc (揮発性有機化合物)の発生が少なく、環境にやさしい塗装方法といえます。
spcc:冷延鋼板、sphc:熱延鋼板、secc:電気鍍金鋼板、sus:ステンレス、al:アルミ他
カチオン電着塗料槽に前処理の薬液が混入しないように、純水のシャワーでワーク表面を自動で流水します。また手動でも純水のかけ流しを行い、カチオン電着塗料槽への薬液や不純物の持ち込みを防ぎます。
純水で洗浄されたワークを塗料槽に浸漬させます。その際エアポケットが出来ないようにエア抜きも併せて行います。ワークをアースにセットした後、塗料に電圧を印加します。印加電圧と処理時間でカチオン電着の膜厚をコントロールします。
カチオン電着処理後に析出した塗膜表面に付着している液状の塗料をろ液のシャワーと、次槽のろ液槽に浸漬させて流し落とします。流れ落ちた塗料はろ液に溶け込み、ufモジュールを通過して、再度カチオン電着塗料槽に循環され、塗料として再利用されます。
uf槽でワーク表面の残塗料を流し落とし、最終洗浄工程として、再度純水槽に浸漬させてカチオン電着塗膜表面を洗浄します。塗料残りが起きると、乾燥後に塗料ダレ等の不具合が発生することから、念入りに純水洗浄を実施します。
カチオン電着処理後の塗膜は、塗料に電圧を印加して化学的な反応で塗膜が析出しますがまだ塗膜としては硬度が不足した状態です。このため塗膜に熱をかけて乾燥させることでブロックイソシアネートにより樹脂結合の反応が起こり、防錆性の高い塗膜が形成されます。
お電話の受付時間:月曜~金曜9時~17時
茨城本社 029-282-7133
東京オフィス03-6272-9551